え、光合成に使われている光の色なんてあるの?と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
実は光合成には太陽の光すべてが使われているわけではないんです。
この記事では葉の光合成に使われている色とその原理について解説していきます。
そもそも太陽から出ている光は何色?
明るく光る太陽、小さいころ絵で描くときは黄色や赤色で描いたりしませんでしたか?
黄色、赤どちらも光の観点から見るとどちらも正しいです。
実は太陽からは私たちが目で認識できる可視光といわれる光がすべて出ています。
プリズムを用いた太陽の光の分光実験を見ると分かりやすいです。

図1:プリズムによる分光[1]
太陽からの白色光がプリズムにより光が7色に分かれているのが見えます。この光はすべて可視光です。
可視光って何?
可視光とは私たちが目に見える光のことです。光には目に見えない光(紫外線。赤外線、X線)と目に見える光である可視光の2種類があります。

図:波長と可視光の関係[2]
この図を見ると人間が視覚で認識できる光の幅はかなり狭いということが分かりますね。
人間の見えている光の波長の範囲は約400nm~700nmの間で、見えている世界はほんの一部分にすぎないということが分かりますね。
ちなみにこの波長が短ければ短いほどエネルギーが高く、透過率が高くなります。そのためレントゲンを撮る際にX線が使用されるのですね。
白い光が一番汚い色の光?
太陽からはいろいろな光が出ていて可視光はすべて含んでいることが分かったけどどうして白色なの?
そう思われた方はいませんか。これから光が白になる理由を解説していきます。
光の3原色(RGB)という言葉を聞いたことはありませんか?これは赤(Red)、
青(Blue)、緑(Green)のことでこれら3色ですべての色を再現することができます。

図3:光の3原色
これら3色を合わせた色が白色です。つまり白色はすべての色が集合したときに見える光ということなんですね。
葉っぱが緑に見える理由
この世界は反射の世界です。
葉っぱは緑に見えますが実はこれは葉っぱが緑色の光だけを反射しているためです。

いきなり何を言うかって感じなのですが図を用いて説明していきます。分かりやすいように3原色である赤、緑、青からの光が太陽から出ていると考えます。そうすると赤、青の光は葉っぱに吸収されるのですが緑の光は反射されます。その反射してきた緑色の光だけが私たちの目に届くため葉っぱは緑に見えるということです。
光合成に使われる光の色
赤、青、緑の光の中で葉の光合成にに使われる光の色は何だと思いますか?
ここまで読んできた方ならなんとなくわかると思います。
正解は赤と青です。
この世界は反射の世界なんだと意識すればちょっとだけ世界の見え方が変わってくるかもしれません。
まとめ
本記事では葉の光合成に使われる光について解説してきました。
わからないことがあればコメントで遠慮なく質問してください。答えられる質問であれば答えます。
ここまでお読みいただいた方に大いなる感謝を。
参考文献
[1] 大塚電子株式会社, https://www.otsukael.jp/weblearn/chapter/learnid/75/page/2
[2] 日本生物物理学会, https://www.biophys.jp/highschool/D-15.html
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